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2022年8月期 決算説明会(書き起こし)

2022年8月期 決算説明会(書き起こし)

2022年10月25日(火)に開催いたしました、2022年8月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えいたします。

株式会社グッピーズ 代表取締役の肥田です。本日はお忙しいところご参加いただき誠にありがとうございます。只今より株式会社グッピーズ2022年8月期決算説明会を始めさせていただきます。
なお、本資料には、将来の見通しに関する記述が含まれています。これら将来の見通しに関する記述は、作成した時点における情報に基づいて作成されています。これらの記述は、将来の結果や業績を保証するものではありませんのでご了承ください。

2ページは目次です。本日はご覧の順番でご説明させて頂きます。当社は8月決算なので、2022年8月期が前期、2023年8月期が今動いている期になります。上場後初めての決算説明会ですので紹介も兼ねまして、簡単ではございますが、会社概要からご説明させていただきます。

当社の事業内容をひとことで言うなら「歯科領域に強みをもつ、ITサービスカンパニー」です。
私たちのミッションは「Goodな発想で、世界をHappyに」です。

事業内容は、人材サービス事業、ヘルスケア事業の2つのセグメントとなっています。
人材サービス事業では、医療・介護・福祉業界に特化した求人サイトを運営しています。ヘルスケア事業では、健康管理アプリを提供しています。売上構成は人材サービス事業がおよそ9割、5年ほど前にスタートしたヘルスケア事業はおよそ1割となっています。

中途向けサービスでは、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士等の歯科業界に強みを有しており歯科業界向けの閲覧課金売上が9割以上を占めています。

閲覧課金について補足してご説明します。求人広告を出す法人は、プリペイド方式で、ポイントを購入します。ポイントを購入すると求人サイト上に求人を掲載でき、求職者が求人をクリックすると120ポイント、120円が消費されます。
Googleやyahooのリスティング広告のクリック課金と同様な仕組みですが、異なるのは入札制ではなく、1クリックは120円と固定料金で、しかも低料金であることです。

当社人材サービス事業は、歯科業界に強みをもっています。左の図の通り、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士の歯科3職種の求職者会員登録者数は、毎年概ね1万人ほど増加し、ユニークユーザー数でも5年で2倍以上増加しています。
一方、右の図の通り、歯科3職種の会員登録者数は、全資格者の19.8%を占めており、歯科業界において一定のプレゼンスを有するとともに、まだ、大きな開拓の余地が残されていると考えています。

新卒向けサービスは「就職サイト」と「就職情報誌」に求人を掲載できるサービスです。採用年度ごと10万円の期間掲載型の固定料金です。また、医療・介護・福祉業界は国家資格が必要な職種が多く、学生向けに国家試験対策アプリも提供しています。特に歯科衛生士を目指す学生のおよそ8割がこのアプリを利用し、学生との接点獲得につながっています。

ヘルスケア事業についてご説明します。当社は19種類の機能が1つになった健康管理アプリを提供しています。企業向けには、従業員が、歩いたり、体重や食事を記録したりすると「健康ポイント」を獲得することができる福利厚生サービスを提供しています。また、当アプリは自治体向けにも、法人向けと同様な機能で住民の健康づくりをサポートするサービスを提供しています。
2022年8月期は155の企業、健康保険組合、自治体にご利用いただいています。企業・自治体では1年間で2倍以上増加しています。

ここからは我々のサービスの3つの特徴・強みについて説明をします。まず一つ目は「ユニークなサービスポジション」です。

当社と類似したサービスとしては、例えば、多業種を幅広く扱うアルバイト求人サイトや、エージェントを使った人材紹介サービスなどが存在します。
私たちの求人サイトの最大の特徴は「業種に特化」し、しかも「閲覧課金」の求人広告ビジネスということです。閲覧課金は単価が安いために、より多くの求人者と求職者を集める必要があります。歯科業界において当社が一定のプレゼンスを有する中、参入障壁は高いと考えています。このように、大手の求人サイトや人材紹介の成果報酬型とは差別化したポジションを取っています。

業種特化型の閲覧課金は求人者、求職者ともにメリットのあるサービスです。求人者は低コストで専門職へリーチすることができます。求職者は新鮮な、数多くの求人の中から選ぶことができます。
人材紹介のように、コストが高いという不満や、成功報酬型の求人サイトのように古い求人がいつまでも掲載されているようなことはありません。このように、業種特化型かつ閲覧課金型であることにより、求人者・求職者、当社の三方よしが実現しています。

2つ目の特徴・強みである、歯科業界における高い認知度と評価についてご説明します。
今まで、歯科業界にフォーカスし、プラットフォームを強化してきました。全国の歯科医院のおよそ30%が当社の求人サイトに登録しています。現時点で1万9千法人以上のアカウントを発行しています。そして求人数も過去5年で、年平均およそ20%の成長をしています。このことから歯科医院から評価を得ている事が分かります。

特徴・強みの3つ目、最後は求職者のエンゲージメントを最大化させるサービスラインナップです。当社は学生時代から「国家試験対策」と「就職活動」のサービスを提供し、認知度の向上をはかっています。学生時代から会員化し、卒業後の転職の際に、当社求人サイトを利用してもらえるように取り組んでいます。当社の概要についてご説明させていただきました。

ここからは2022年8月期の決算の概要についてご説明させていただきます。

2022年8月期の売上は前年比32.5%増の18.5億円でした。2022年8月期は、期初の見通しより順調に推移し、2022年5月に売上を11%、営業利益を33%上方修正をいたしましたが、それをさらに上回る結果となりました。
内訳は人材サービス事業で16.5億円、ヘルスケア事業で約2億円となっています。営業利益は前年比54.5%増の4.7億円。また営業利益率は25.4%でした。経常利益は前年比59.1%増の4.8億円となっています。主力の人材サービスの売上高は、前年比37.3%の増加となっています。そして売上高、営業利益、利益率とも過去最高を更新しました。

セグメント別の業績はご覧の通りです。左の図、人材サービス事業については順調に成長しています。
右の図、ヘルスケア事業については、利用事業者数は2倍以上増加していますが、売上構成の大きい健康保険組合連合会との契約が2022年4月より変更になり、単価が下がったため売り上げは微増となりました。

2022年8月期 営業利益の増減要因についてご説明します。人材サービス事業の伸張により4.3億円の増益要因となっています。減益要因としては、人員増により0.8億円、広告運用強化により1.2億円、支払手数料、消耗品などの増加により0.6億円となっています。この結果、営業利益は2021年8月期の3億円から1.7億円増加の4.7億円となりました。

クリック単価の推移と求人数の推移についてご説明します。左の折れ線は、平均クリック単価の推移を表しています。これはポイント消費による売上高を、クリック数で割ったものです。
2022年3月にクリック単価を120円に値上げしたことにより収益力が向上しています。それ以外にも1通1,000ポイントのスカウトなどの付加価値サービスの利用が増えているため、値上げを除いてもクリック単価は緩やかに上昇しています。
右の図をご覧ください。クリック単価の値上げを実施した後も、求人件数などは増加しており、値上げにも関わらず引き続き当サービスを利用していることがわかります。現状でも、まだ割安感を感じる料金水準だと考えています。

2022年8月期のバランスシートはご覧の通りです。キャッシュフローの拡大により現預金が積みあがりました。自己資本比率は55.2%となっています。

2022年8月期のキャッシュフローはご覧の通りです。フリーキャッシュフローは引き続き黒字を達成しています。

2023年8月期の見通しについて、ご説明いたします。

2023年8月期は上場後初めての期ですので、今までの実績をベースに下方修正を出さないという考えのもと、達成可能性を重視した業績見通しを公表しています。
全体では引き続き増収増益を見込んでいます。売上高は前年対比18.9%増加の22億円、営業利益は前年対比10.5%増加の5.2億円、経常利益は前年対比7.3%増加の5.2億円を見込んでいます。セグメント別にみると人材サービス事業は22.6%の成長を見込んでいます。ヘルスケア事業は減収となっていますが、健康保険組合連合会の契約見直しによるものです。

2023年8月期 営業利益の増減要因について、ご説明いたします。増益要因は、人材サービス事業の成長により3.5億円。減益要因は、人員増により1億円、広告運用強化により1.2億円、その他費用で7千万円となっています。この結果、営業利益は2022年8月期の4.7億円から5千万円増加の5.2億円を見込んでいます。

売上成長の前提ですが、付加価値サービスの強化により平均クリック単価を124円に設定しています。また営業やカスタマーサクセスの強化により求人数と顧客数の増加を見込んでいます。

26ページからは、成長戦略の説明をいたします。

成長戦略は3つの柱があります。まず一つ目は歯科人材サービスの付加価値拡大です。

当社は特定の歯科医院に売上げを頼るわけではなく、幅広く歯科医院に利用されています。
左の図は私たちの顧客である歯科医院が2022年8月期で年間どれくらいのポイントを購入したかの分布図です。60%の歯科医院が年10万円未満のポイント購入額となっています。
年間ポイント購入金額が10万円以上の顧客には、サポート体制強化による顧客満足度の向上で取引拡大を目指します。
年間ポイント購入金額が10万円以下の法人には、より早く多数の応募を獲得するために、スカウトなどの付加価値サービスの利用促進による取引拡大を目指しています。
右の図をご覧ください。ROASというのは「かけた広告費に対する売上をパーセントで表したもの」です。中期的な目標としてはROASが240%となるように運用改善を行っていきます。
これによりクリック数増加と同時に利益率の向上を見込んでいます。

左図にある通り、1クリック当たりの付加価値単価も増加傾向にあります。主な要因は、登録している求職者にスカウトを送るサービスです。2022年8月期は24.7円でした。付加価値サービスの強化により中期的な目標として30円を見込んでいます。
スカウトの利用率は向上しています。2022年8月期は顧客の30.6%の医院様にご利用いただいていますが、機能改善やプロモーションにより中期的には47%の医院様にご利用いただくことを目標にしています。
それ以外にも求人作成サポートやオプション広告、医院紹介動画など付加価値向上のためのサービスを拡大しています。

成長戦略の2つ目の柱は、歯科医院の顧客基盤を活かし、歯科医院向けサービスを強化していくことです。歯科医院の大きな課題は2つあり、1つは人材の採用、もう一つは患者さんの集客です。
歯科医院とのつながりを活かし、2023年8月期は、集患プラットフォーム・サービスの展開を行うことで、歯科業界へのさらなる進出を狙います。

3つ目の柱は、ヘルスケア事業を拡大することです。現在開催している当社健康管理アプリを使ったウォークラリーイベントには500の事業者様、1.6万人の従業員に参加頂いております。このようなイベントを定期的に開催することをきっかけに受注獲得につなげたいと考えています。
中期目標としては出来るだけ早期に500社との契約獲得を達成することです。現在のヘルスケア事業は赤字セグメントではございますが、2025年8月期の黒字化を見込んでいます。

主要経営指標はご覧の通りです。人材サービスは累計求人数、ヘルスケア事業は利用事業者数、全体的には売上高成長率、経常利益率等を重視しています。

33ページ以降のAppendixは省略させていただきます。以上で決算に関するご説明を終わります。ご質問等がございましたらよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。